【台湾で試してほしいお酒No.1】原住民発祥の小米酒

台湾小米酒を書いた記事のアイキャッチ画像です。

Photo by CHARLS/Miko SU/Chiang

nga’ay ho(こんにちは)、ニハマガジンです。
“台湾原住民グルメ特集”でございます。

「台湾のお酒」と聞かれて、何を思い浮かべますか?
台湾啤酒(台湾ビール)、高粱酒、紹興酒、kavalanウィスキーなどを思い浮かべるかもしれません。

それでは、小米酒(シャオミジウ)を知っていますか?

実は、小米酒もれっきとした台湾を代表する地酒のひとつなんです!
小米酒甘酸っぱく、口当たりの良い台湾原住民発祥のお酒です。飲める場所、手に入る場所も限られ、非常に希少価値が高いお酒です。台湾に行かれるのでしたら、試す価値大いにありです!

この記事を読むことで

  • 小米酒が何かわかる!
  • 小米酒が飲みたくなる!
  • 小米酒がどこで手に入るかわかる!

それでは、本編スタート!

小米酒とは

Photo by Ray Yu

そもそも小米(シャオミー)とは、アワのことです。つまり、小米酒は小米を発酵させたお酒のこと。日本でいう濁酒どぶろくや韓国のマッコリに近いお酒です。
小米特有の甘味があり、酸味あるのでフルーティーなお酒です。そのまま飲むのもよし、何かと割ってカクテルで飲むのもよし。

アルコール度数は5~10度、7度が一番口当たりが良いそうです。

Photo by 幾架D 竹で飲むのが粋

小米の収穫量は少なく、機械に頼らず伝統的な製法で一本一本手作りのものが多く、台湾では希少価値の高いお酒として知られています。

小米酒の作り方

小米酒の作り方を紹介している動画があります。
興味ある方は、ぜひ見学してみてください!

小米酒の作り方:米を洗う→水に浸ける→米を炊く→冷やす→菌が繁殖→発酵

台湾原住民と小米酒

Photo by jennyhsu47 台湾の小米

小米は台湾原住民たちの主食でした。小米は神様に豊穣を祈願する際のお供え物としても使われいました。

そんな小米から作られる小米酒は、台湾原住民の文化の中で重要な役割を担っています。
日常生活、祭事、冠婚葬祭などで必ずといっていいほど登場します。

小話ですが、なんと昔は、唾液で発酵させて作っていたのだとか!
新海誠監督の映画『君の名は。』に出てくる”口噛み酒”のようなものですね。
今は然るべき処理をし、衛生上問題なく飲めますのでご安心ください(笑)

それでは、各原住民族においてどんなシチュエーションで小米酒が登場するのか、ピックアップして紹介したいと思います。

アミ族

阿美族(アミ族)の豊年祭(豊穣と平和を祈願するお祭り)では、小米酒は重要なお供え物として登場します。「祭酒(Lingalawan)」と呼ばれ、聖水を意味し邪気を祓う力があるとされています。
盃に入った小米酒を祭壇の中央に置くことで、祖先の魂(≒神様)を一族と同じ場所に呼び込めると信じられています。

タイヤル族

泰雅族(タイヤル族)では、お客さんを歓迎する際に小米酒が登場します。タイヤル語で「Qohozi」と呼ばれています。親睦を深め、互いを尊重し、出会いを祝福するために飲まれます。

タイヤル族には”共飲文化”という独特な飲み方があります。

看雜誌『泰安鄉 揪好玩!體驗泰雅族文化之美』より

プユマ族

卑南族(プユマ族)では、「海祭」で小米酒が登場します。この儀式では、村の女性が小米酒を海辺まで持っていき、海辺で小米を使ったお餅を作ります。

そして、海に向かい祭司が祈祷、感謝、御福、豊穣を願い祭文(神を祭るときに読む文)を唱えます。

パイワン族

排灣族(パイワン族)では、小米酒を飲むことで祖先の魂を感じることができると信じられています。”連杯”という道具を使い同じ小米酒を飲むことで、心のつながりが強くなるとも信じられています。

Photo by 木由子攝影 連杯

小米酒を飲んでみた感想

筆者が台東県に行った際に、試飲した感想をシェアします!

左の小カップが小米酒、右は小米酒を使ったカクテル 台東県寶桑吧にて筆者が撮影

飲んだ感想としては、

  • ほんのり甘酸っぱい
  • 口当たりがまろやか
  • 濁り酒の割にしつこくなく、スッキリしている

お酒が苦手な方や、カクテルが好きな方でも飲みやすお酒だと思います!

台湾人が小米酒をリポート(日本語)しているので、参考にしてみてください!

小米酒のショッピングガイド

ではでは、一体どこで手に入るのか。
基本的には台湾で購入することになります(もし日本で手に入る方法を知っていたら、コメントで教えてください)

ここでは台湾で人気の小米酒ブランドと、手に入るお店を紹介します!

馬拉桑

台湾小米酒ブランドマラサンのパッケージとボトル
Photo by Jimmy Hsu

馬拉桑(マラサン)は、アミ語で「酔っぱらう」の意味。
台湾映画『海角七号/君想う、国境の南』で出演して以来、台湾全土で一躍有名になりました。
台湾のスーパーマーケット家樂福(カルフール)で買うことができます。

馬不老

全球新聞網より

馬不老は、タイヤル語で「酔っぱらう」の意味。烏來産の厳選された小米を使用されています。
烏來老街の「景麗特產行」というお土産屋さんで買うことができます。

基本情報

住所:新北市烏來區烏來街54号
営業時間:11:00~20:00

馬路彎彎

台東県の東太陽製酒の作る馬路彎彎小米酒は無添加餐飲食品發展協會(Taiwan Anti Additive Association)で三ツ星を獲得しています。
台東の水果街(フルーツストリート)にあるお土産さん「來來名產」で買うことができます。

基本情報

住所:台東市正氣路288号
営業時間:10:00~22:30
Facebookhttps://www.facebook.com/stickyricewin

さいごに

台湾原住民発祥の小米酒について、紹介させていただきました!
いかがでしたでしょうか??

買う以外にも原住民レストランで小米酒を飲むことができます。
レストランについては、以下の記事を参考にしてみてください。

台湾お土産としても喜ばれますので、ぜひ一度お手元にとってみてください!